私がGoogleマップから巡視船の場所を見つけるやり方をご紹介します。
今回は鹿児島県:種子島(たねがしま)の種子島海上保安署の例をします。
海上保安部(署)をさがそう
まず、巡視船を探そうとするきっかけは2つあると思います。
①特定の巡視船の停泊場所を調べる場合
②気になる場所に海上保安部があるかを調べる場合
最近のニュースで鹿児島県:屋久島周辺の情勢を調べたいと思ったので、そこに最も近い海上保安部署を探してみることにしました。
Googleマップ上の屋久島周辺あたりで「海上保安庁」で検索してみると、さっそく【種子島海上保安署】が該当します。
みなさんは種子島へ行ったことがありますか?
私はありません。
とりあえず鉄砲伝来とロケット打ち上げで有名な島だよねー、くらいのことしか知りませんでした。
だから今回調べてみて、初めて種子島に海上保安署があることを知りました。
(´・∀・`)ヘー
地元の人とってはお馴染みなのかもしれませんが、県外の者にとってはなかなか存在自体を知ることが少ないように思います。
ちなみに海上保安庁の組織はおおむね4段階になっています。
海上保安庁(本庁)
管区海上保安本部
海上保安部
海上保安署
この他にも、分室や航空基地などもありますがそれは割愛。
今回の種子島署は鹿児島海上保安部に所属しており、鹿児島保安部は第10管区海上保安本部に所属している…という系統です。
所属する船艇を調べよう
最寄りの海上保安部(署)がわかったら、そこのHPで所属する船艇が何かを調べましょう。
とは言え、
【署】は独自のHPを持っていないようなので、この場合は鹿児島海上保安部のHPにアクセスしてみます。さらに海上保安庁のHPには大体の場合【業務紹介】【所属船艇】のコーナーがあります。
(すべてのHPを見たわけではないですが、この2つは必ずありました。)
ここから種子島署には巡視船【PS17たかちほ】が所属していることがわかります。
周辺を探そう
再びGoogleマップに戻って種子島署の位置を確認してみます。
保安署の庁舎は海辺にはありますが、海に面しているわけではなさそうです。
庁舎が海に面している場合や、すぐ近くにある場合は巡視船を探すのは簡単です。
なぜならすぐ近くに専用桟橋を構えているので、付近をGoogleマップ航空写真で探せばあっさり見つかることも多いためです。
逆に言えば、
種子島署は比較的内陸にあるので、すぐには見つらないな~ということがこの時点で察せられるのです。ここから本格的な巡視船さがしが始まるワケですね。
とりあえず付近の海辺をざっと眺めてみましょう。
航空写真モードで眺めてみると、漁船や貨物船・フェリーなどが停泊しているのがわかります。
しかし、
巡視船艇は一般の船舶とは離れた場所に停泊しているのが普通です。多数の船舶が出入りするエリアだと、緊急出港の際に支障があるためだと考えられます。
その他、外部の人間が簡単に乗り込めないようにする配慮も考えられます。さらにそうしたことを防ぐために桟橋に柵が設置されていることもあります。
こうした関係で巡視船艇は他の官公庁船と共用の桟橋を使用している場合もあります。例えば水上警察・臨港消防署・税関・水産庁などの船です。
こうした船々(ふねぶね)も巡視船を探す手がかりになったりします。
(´・ω・`) 人(´・ω・`)ナカーマ
船体の特徴からさがそう
しかし、巡視船のそれっぽい船体は見当たりません。
それっぽいって何?…という話ですが。
巡視船艇の多くは緑色の甲板に白い外壁というカラーリングです。巡視艇CL型の一部には灰色の外壁のものもあり、これは甲板も灰色です。
その他の特徴として、
巡視船はスマートでカッコイイ!
(゚∀゚)
…いや、これは個人的な感想ではなく、実際にスマートな長方形なのです。
実際に【たかちほ】の要目を見てみましょう。
(出典:海上保安庁HP)
長さ46m:幅7.5m
長さ1:幅0.163
長さ86%:幅14%
ものすごく大雑把に長さ9cm、幅1cmと考えると、細長い長方形がイメージできると思います。流線形と言ってもいいですね。
こうしたスラリとした形状の船はなかなかありません。被疑船を追いかけるために高速航行が求められる巡視船ならではでしょう。
その他、大型の巡視船には船番号を示す数字やヘリポートのⒽマークが描かれています。
周辺情報から手がかりを見つける
Googleマップ上で見つからなければ、改めてインターネット上で検索してみましょう。最近はTwitterに巡視船艇の写真を載せている人も多いので参考になります。
今回はTwitter上で【たかちほ】の画像をいくつか発見。
そして、ある画像の背景に「だいわ」と書かれた屋外広告塔が写りこんでいました。
赤色で鳥のマークが描かれており、おそらくは地元のスーパーマーケットかな?
と思って調べてみたところ…大当たり。
この店舗の看板の位置から逆算して、該当する海岸線を集中的に調べていきます。今度はGoogleマップのストリートビューで丹念に探していくと…
いました!
巡視船たかちほです。
周囲のテトラポットやコンテナなどを、インターネット上での画像と検証してみた結果、この位置で間違いなさそうです。さらにTwitterでより最近の情報との一致を確認することも大事です。
ついでに言えば、
巡視船は一般公開イベントを行うことがあり、その記録が残っていることも多いです。ただし、こうした際には市民の方がアクセスしやすい場所に、巡視船を一時的に移動させていることがあります。
なので一般公開時の停泊場所がいつもの停泊場所とは限りません。
この点は情報収集の際に注意が必要だと思います。
まとめ
以上、私なりの巡視船の見つけ方でした。
私はこうして地道に探していくやり方が、その地元の雰囲気なども味わえるのでいいかなと思ってます。ちょっと手間がかかって大変ですけどね。
でもだからと言って、
海上保安庁の方々に、
巡視船艇の停泊場所を直接問い合わせるようなことはしません。
あくまで個人的趣味として楽しむのが大切なのであって、海上保安庁業務の妨げになるようなことは厳に慎むべきだと私は考えているからです。
自分が今まで行ったことのない地域の、見知らぬ港のどこかにいるはずの巡視船。
それをいろんな推理を元に場所を特定できたときは結構興奮しますよ。
みなさんもぜひ気になる巡視船を地図の上から探してみてください!