令和4年(2022年)11月30日、
巡視船やえやま(PL203)の進水式が行われました。
尖閣警備の期待の星
尖閣警備の期待の星 海上保安庁の最新巡視船「やえやま」進水 姉妹船も続々計画中 | 乗りものニュース (trafficnews.jp)
海上保安庁の最新巡視船
「やえやま」進水
姉妹船も続々計画中
2022.12.02
就役は2023年度中を予定
ジャパンマリンユナイテッド(JMU)は2022年11月30日、海上保安庁向けの3500トン型巡視船「やえやま」(PL-203)の命名・進水式を、同社の横浜事業所磯子工場で実施しました。
同船は2020年2月に就役した、みやこ型巡視船の3番船。引き続き艤装工事などを行い、2023年度中に海上保安庁へ引き渡され、就役する予定です。就役後は尖閣諸島をはじめとする沖縄周辺海域で、領海警備や海難救助といった任務に就くと見られます。
建造ヤードは1番船の「みやこ」が旧三井E&S造船玉野艦船工場、2番船の「おおすみ」が三菱重工マリタイムシステムズ玉野本社工場でしたが、3番船の「やえやま」はJMU磯子工場となりました。
姉妹船さらに3隻が建造予定
なお、みやこ型巡視船は2021年度の補正予算で、さらに3隻分の新造整備が予算化されており、いずれも2026年2月までの就役を予定しています。3隻の大型巡視船が同じ時期の竣工を目指して一気に新造されるため、どこの造船所で建造されるかも注目ポイントでしょう。
やえやまの配属先について
PL201みやこ、
PL202おおすみに続いて【やえやま】が進水しました。
船名の由来はもちろん「八重山諸島・列島」でしょう。
この八重山諸島は石垣島以西の島々を指す言葉。
よって、
【やえやま】は【石垣海上保安部】に配属される可能性が高いと思われます。
なにせ【石垣】より西に海上保安部・署は現在のところ設置されていないので。
そして係留地は、石垣市の南ぬ浜(ぱいぬはま)桟橋ではないかと思います。
PLH35【あさづき】と同じ係留地と言った方がわかりやすいでしょうか。
【PL81たけとみ】などが係留されている浜崎桟橋は、既にすし詰め状態です。
なので【やえやま】は【あさづき】と同じ場所に仲良く並ぶのではと想像します。
\(゜ロ\) (/ロ゜)/
引き渡し時期について
就役時期については、
早ければ2023年(令和5年)10月~11月頃でしょうか。
これは【みやこ】の進水から竣工までが約11か月だったことからの推測です。
ただ、
【おおすみ】建造は時間がかかっているようなので、竣工時期が遅くなる可能性も。
(このあたりはちょっと自信ありません…。)
なお、
海上保安庁の『予算概算要求概要』資料では、PL204~PL206と想像される3隻も2025年には就役予定となっています。
最初の3隻は南西海域への配備でしたが、残り3隻はどこになるのでしょうか?
これらの配属先も気になるところです。
先代【やえやま】について
「やえやま」という船名では、
過去に【PM72やえやま】が存在していたようです。
(海人社『世界の艦船 №613 増刊:海上保安庁全船艇史』による)
画像は粗いですが、
【石垣海上保安部】HPには写真も掲載されています。
昭和47年(1972年)12月20日
巡視船やえやま配属
【PM72やえやま】は【石垣】で就役した後、長崎県の【福江海上保安署】に転属となったようです。その際も名称変更はされず、平成15年(2003年)2月17日に解役となりました。
なんと約31年も活躍していたんですね。
ちなみに【福江海上保安署】は、現在は【五島海上保安署】と改称しています。
この先代のことからも、
【PL203やえやま】は石垣配備で間違いないかなぁと思う次第です。
石垣保安部の船艇勢力について
もし予想通り【やえやま】が【石垣】に配属された場合、同保安部の船艇勢力は次表のようになります。
番号 | 船名 | 全長 | 備考 |
PLH35 | あさづき | 150m | ヘリ1機 搭載型 |
PL203 | やえやま | 120m | new? |
PL81 | たけとみ | 96.6m | 同型船 計12隻 |
PL61 | はてるま | 89m | 拠点機能 強化 |
PS11 | みずき | 46m | 小型 巡視船 |
PC124 | やえづき | 32m | 大型 巡視艇 |
CL154 | あだん | 20m | 小型 巡視艇 |
SS62 | あんたれす | 9.9m | 監視 取締艇 |
【やえやま】が【石垣】に純増の形で配備されるのか?あるいは【はてるま】あたりと代替の形で配備されるのか?
…は私にはちょっとわかりません。
しかしこの陣容の壮観なこと!
ただ個人的には、
日本の最西端:与那国島に海上保安署を設けて、船艇を分散させてもいいのではないか…とも思うところです。
(この話はまた別の機会に。)
いずれにせよ、
【みやこ型巡視船】たちは各地域における中核的存在となることでしょう。
先代同様に【やえやま】が、
地域の安全安心のため、
長く活躍されることを祈ります!
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