令和3年11月12日、
巡視船あさづき(PLH35)が海上保安庁に引き渡されました。
尖閣の海上警備担う大型巡視船「あさづき」、海保に引き渡し : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)
海上保安庁の大型巡視船「あさづき」(総トン数約6500トン)の引き渡し式が12日、山口県下関市で行われた。沖縄県の石垣海上保安部に配備され、同県・尖閣諸島の海上警備を担う。
海保最大級の巡視船で、全長約150メートル、幅約17メートル。ヘリコプター搭載型で、長期間の航行ができ、夜間でも遠方を監視できる。
三菱造船 江浦 工場であった式で、海上保安庁の石井昌平次長が同社の北村徹社長から引き渡し書を受け取った。あさづきの田代英己船長は「本船の持つ最新の機能を発揮し、国民の負託に応えたい」と抱負を述べた。
読売新聞オンライン 2021/11/12 20:25
船名あさづきについて
【あさづき】は漢字で書くと「朝月」となります。
PLH33れいめい(黎明)、
PLH34あかつき(暁)、
PLH35あさづき(朝月)と続く3番船です。
個人的には「令和の夜明けシリーズ」と勝手に命名しています。いや、船ですから3姉妹でしょうか。
夜明けの3姉妹…
( ̄▽ ̄)ナンダカ カッコイイ!
これらの3隻は平成28年の関係閣僚会議で決定された『海上保安体制強化に関する方針』に基づいて建造されました。あさづきの完成で全長150mタイプの船はそろったことになります。
【あさづき】の名前が最初に報道されたときの感想は「あかつきと似てるな~」でした。
・AKATSUKI
・ASADUKI
うーん、やはり語感がほぼ同じ…。
私は【ありあけ】とか【しののめ】と予想していたので意外でしたね。仮に4番船以降の建造があるならどんな名前になるんでしょうか…?
《追記》
調べてみたら【ありあけ】は海上自衛隊の護衛艦に、【しののめ】は鳥羽海上保安部の巡視艇に使用されていました。
となると後は【あけぼの】とか…?
配備先・停泊港について
あさづきの配備先は第11管区海上保安本部:石垣海上保安部です。
従来の2隻は第10管区海上保安本部:鹿児島海上保安部に配備されています。今のところ、あさづきは石垣海上保安部で唯一のヘリコプター搭載型巡視船(PLH)となります。
同保安部におけるフラッグシップとして活躍してくれることでしょう。
停泊港は石垣市の新港地区と呼ばれる港湾エリアになるようです。ここは大型クルーズ船が停泊できるよう以前から整備されてきた場所です。このエリアの一画に海上保安庁の専用埠頭と用品庫兼乗員待機所の建物の整備が進められています。
なお、専用埠頭の情報源は石垣市建設部港湾課のホームページです。
石垣港港湾計画書 -軽易な変更- 平成31年1月/石垣市 (city.ishigaki.okinawa.jp)
用品庫兼乗員待機所の情報源は雑誌『世界の艦船』2019.№902号です。
あさづきの場所は他の巡視船が停泊している浜崎桟橋(石垣市浜崎町)ではなく、海を隔てたそのお向かいの地区(石垣市 南ぬ浜町ぱいぬはまちょう)となります。直線距離ではすぐ近くですが、陸路だと石垣港をぐるっと迂回しなくてはなりません。
あさづきの船長について
初代船長には田代 英己二等海上保安監が就任しました。
二等海上保安監は海上自衛隊では1等海佐に相当する階級です。海上保安庁では大型船の船長や海上保安部長を務めるポジションです。
なお、
読売新聞の動画では田代船長の袖章を確認することができます。船長の上着の袖に「しま織金線」が4本あることからもその階級がわかります。
さらに言えば、
『引渡書』を受領し、部下職員に訓示しているのは石井 昌平本庁次長です。石井次長の袖章は太い金線に2本の金線の組み合わせ。
改めて田代船長の経歴をインターネット上で調べてみると、直近では以下の通りでした。
・2018年1月4日時点
奄美海上保安部
PL67あまぎ(89m)
船長
・2019年2月6日時点
釧路海上保安部
PLH01そうや(98.6m)
船長
・2021年11月13日時点
石垣海上保安部
PLH35あさづき(150m)
船長
日本の南北の海を経験した上で、より大型の巡視船へとステップアップされてきたようです。
まさにベテラン船長さんですね。
(`・ω・´)ゞ敬礼っ!
このベテランの田代さんを最新鋭の巡視船の船長に据えるという配置。
海上保安庁の本気度がうかがえますね。
巡視船あさづきの
今後の活躍を応援しています!
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