巡視船あさなぎ 進水

令和4年(2022年)6月30日、
巡視船あさなぎ(PLH43)の進水式が行われました。

ヘリコプター2機搭載
大型巡視船「あさなぎ」進水式 下関

三菱重工下関造船所で行われた進水式には、海上保安庁や造船所などの関係者が出席し、海上保安庁の矢頭康彦装備技術部長が、新たな巡視船を「あさなぎ」と命名すると発表しました。

「あさなぎ」は、全長およそ140メートル、総トン数はおよそ6000トンと最大級の巡視船で、およそ175億円をかけて建造されました。

ヘリコプターを2機搭載して広い範囲で活動できるほか、40ミリと20ミリの機関砲を搭載する見込みで、このあと装備品を取り付け、来年度中に海上保安庁に引き渡される予定です。

下関造船所でも、この4年間で、「あさなぎ」を含む6000トン以上の巡視船を4隻、建造したほか、来年度中に「あさなぎ」の同型船をもう1隻、建造する計画です。


06月30日 11時47分

ヘリコプター2機搭載 大型巡視船「あさなぎ」進水式 下関|NHK 山口県のニュース

「国際情勢に対応」
ヘリコプター搭載型巡視船 海上保安庁へ

下関市の三菱重工業江浦工場で行われた進水式には、船主の海上保安庁の関係者らおよそ20人が出席しました。

配備される海域は未定で、今後船体内部の工事を行い、来年度中に完成の予定です。

2022年6月30日(木) 17:42

「国際情勢に対応」ヘリコプター搭載型巡視船 海上保安庁へ | TBS NEWS DIG (1ページ)

船名あさなぎについて

海上保安庁公式ツイッターによると、
【あさなぎ】は漢字で書くと「朝凪」となるそうです。

船名の由来は、
夏の朝の無風で穏やかな状態を表す「朝凪」とのこと。

さらに【しゅんこう型】の2番船であると発表されています。

この1番船【しゅんこう】は春光。
2019年3月20日の初春の時期に進水し、
春の季語から命名されました。

【あさなぎ】も初夏の時期に進水したので、
夏の季語から命名されたようです。

そうなると、
建造中の3番船は秋の季語から…?
と想像がふくらみます。
この話はまた後で。

【しゅんこう】【れいめい】と同時期に進水したことから、その船名は「光」「新時代」「新たなスタート」といった意味合いが強いように私は思っていました。

つまり、
春!という季節性をそんなに意識していなかったのです。

なので2番船が夏の季語から採られたのは、
ちょっと意外でしたね。

なお、
漢字の【朝凪】という船名で、
過去2隻に使用されたことがあるようです。
(海人社『世界の艦船 №613 増刊:海上保安庁全船艇史』による)

ということは、
今回の命名は伝統ある名前を引き継いだ、
とも言えるのでしょうか…。

引き渡し時期について

報道によると、
【あさなぎ】の完成は令和5年度(2023年度)とされています。

これについて、

【あさなぎ】の引き渡し時期は、
2023年4月頃と予想します。


番号船名全長進水引渡
PLH41みずほ134m2018.
11.09
2019.
08.22
9か月後
PLH42しゅんこう140m2019.
03.20
2020.
02.04
11か月後
PLH43あさなぎ140m2022.
06.30
2023.
4月?
PLH44????140m2022.
秋?
PLH45建造未定
6000トン型巡視船 進水~引渡までの期間

根拠としては、
同じ6000トン型の【みずほ】における、
進水式から引渡式までの期間が9か月だったから。

そして【しゅんこう】も9か月後の2019年12月が予定されていました。しかし、トラブルによって引き渡しが延期され、実際には11か月後となったのです。

新型ヘリ巡「しゅんこう」の引渡しが延期
2019年12月25日

12月18日に予定されていた新型PLH「しゅんこう」の引渡しが、トライアル中のトラブルにより延期となった。具体的な状況は明らかにされていないが、フィン・スタビライザーに問題が生じたようで、就役の目処はいまのところ立っていない。

新型ヘリ「しゅんこう」の引渡しが延期 | 世界の艦船 (ships-net.co.jp)


以上のことから、
【あさなぎ】の引き渡し・就役時期は、
2023年4月頃と予想する次第です。

トラブルなく引渡日が迎えられるよう、
工事の無事をお祈りいたします。
(´-ω-`)

配属先について

【あさなぎ】の配属先はまだ決まっていません。

そもそも船名が地名に由来していないので、日本全国どこの配属になってもおかしくはないのです。

しかし、



【あさなぎ】の配属先は、
那覇なは海上保安部】と予想します。

南西海域 大型巡視船 配備図

現在、
沖縄本島の【那覇海上保安部】には3隻のPLHが配備されています。

この内、
【PLH04うるま】が一時的に航行不能に陥ったとのニュースが話題になりました。

<独自>
尖閣巡視船、一時航行できず
昭和55年建造…老朽化で故障か

 うるまは1月下旬、尖閣諸島周辺で、船内の電力をまかなう発電機の一部が故障し、動作不良になった。発電機を動かしている燃料タンクを確認したところ、大量の海水が混入していることが判明。海水を含んだ燃料をエンジンに使用すれば機関停止につながる恐れもあり、一定時間、エンジンを停止させたままの状態を余儀なくされた。

 当時、うるまを含め複数の巡視船が中国公船の領海侵入に備えて警戒に当たっていた。うるまは風向きや潮流の状況次第で流されて浅瀬で座礁する恐れもあったという。その後、乗組員らが復旧作業を進め、自力航行が可能になり、別の巡視船と交代して現場を離れた。

2021/3/21 21:43

<独自>尖閣巡視船、一時航行できず 昭和55年建造…老朽化で故障か(1/3ページ) – 産経ニュース (sankei.com)

現在、【うるま】は尖閣領海警備に当たっていますが、1980年竣工と船齢は相当に古いです。そこで新鋭の【あさなぎ】【うるま】に代わって尖閣領海警備に当たるのではないでしょうか。

ただし、
【うるま】はそのまま解役されるのではなく、他の保安部への配属替えを私は予想しています。近場で言うと沖縄本島の中城なかぐすく海上保安部】が挙げられます。

…とまぁ、
【あさなぎ】の配属先をここまで予想しておいて、実際には【福岡】【舞鶴】への配属になったりして。
(;^ω^)

いずれにせよ、
引渡式のときには配属先が判明するでしょう。

3番船・4番船について

【しゅんこう型】は3番船までの建造が計画されています。

その3番船も2023年度(令和5年度)完成の予定です。

しゅんこう(春)
あさなぎ (夏)
…の流れなので次は秋の季語に由来する船名が考えられます。

ちなみに朝凪あさなぎと対になる言葉夕凪ゆうなぎは、
秋ではなく晩夏の季語だそうです。

となると、
白露はくろとか月代つきしろなんてどうでしょうか?
みやびな感じがして良くないですか。

あ、
巡視船はくろだと、
護衛艦はぐろに似てしまいますね…。
(-ω-;)うーんむずかしい


それはさておき。


春夏秋…と来れば、
冬の船を期待するところです。
ところがこの4番船の建造計画は今のところありません。

『令和4年度 海上保安庁関係予算 概算要求概要』より一部加工

海上保安庁の予算概算要求資料の内、
赤色で塗ったのが【PLH43あさなぎ】のことです。

そして青色で塗ったのがPLH44となる3番船のことです。

ご覧のように、
4番船の建造は今のところは予定されていません。

とはいえ、
やっぱり春夏秋冬でそろっている方が、
なんとなくおさまりがいいですよねぇ。

あと一隻分のお金、
175億円がどこかに落ちてないかなぁ?
(冗談ですよ)

おわりに

【れいめい】【しゅんこう】から始まった、
令和のPLH型巡視船の建造ラッシュも、
来年度でいよいよ一区切りです。

しかし、
【みやこ型】に代表されるPL型巡視船たちの建造はこれからです。

当サイトは、
巡視船あさなぎを
今後も追いかけていきます!


追記
2022.8.15

【あさなぎ】進水の際に背後で流れている曲は「錨を上げて」です。

原題は”Anchors Aweigh”

ウィキペディアによればアメリカ海軍の事実上の公式歌(行進曲)とのこと。

海上保安庁音楽隊による演奏もありますのでご紹介します。

海上保安庁音楽隊/行進曲「錨を上げて」 Japan Coast Guard Band / ‘Anchors Aweigh’

コメント

  1. jシップスに於いては鹿児島保安と出していました。
    ただ他誌は明言していないところ、
    決定ではないのかもですが、
    港湾事情的に、那覇の可能性はほぼあり得ません。

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