四方を海に囲まれた島国・日本。
巡視船マップを通じてながめたときに、どんな姿が見えてくるでしょうか?
巡視船マップの全体像
● 紫色 大型巡視船 PLH型
(長さ98.6~150m)
● 青色 大型巡視船 PL型
(長さ89.0~120m)
● 水色 中型巡視船 PM型
(長さ56.0~72m)
● 緑色 小型巡視船 PS型
(長さ35.0~50m)
● 橙色 大型巡視艇 PC型
(長さ27.0~37m)
● 灰色 小型巡視艇 CL型
(長さ18.0~20m)
● 赤色 その他船艇(消防船・測量船など)
巡視船マップに掲載した船艇は計404隻。
(2022年5月28日現在)
沿岸に沿って大小様々な巡視船艇が配備されており、大きな視点で見る限り空白地帯は見当たりません。
まさにこれだけの船々に日本の海が守られているんだなぁと実感できます。
(`・ω・´)ゞ感謝!
CL型の配備状況
CL型は北海道から沖縄まで全国に配備されています。
特に瀬戸内海に多く配備されていることがわかると思います。
PC型の配備状況
PC型はCL型とあわせて瀬戸内海周辺で多く活躍しています。
また、PC型の内で【消防機能強化型】と呼ばれるタイプは、臨海部の工業地帯に配備されています。
特筆すべき点として、
韓国と領海を接する対馬海域にも集中的に配備されています。
PS型の配備状況
PS型はその高い機動力を活かして、北朝鮮・韓国・中国の船とも対峙することが多い印象です。
沖縄県の【宮古島海上保安部】には【尖閣漁船対応体制】のため9隻が配備されています。
太平洋上にぽつんと一隻いるのは【小笠原海上保安署】の【みかづき】です。
PM型の配備状況
PM型は日本海側への配備がなく、北海道沿岸にまんべんなく配備されていることがわかります。
ただし、【留萌海上保安部】の【ちとせ】の竣工は1983年。
一方で【銚子海上保安部】の【かとり】の竣工は2016年と、33年もの船齢差があります。
PL型の配備状況
PL型は全国にバランスよく配備されているようですが、やや日本海側に多いように思います。
【石垣海上保安部】には【尖閣領海警備専従体制】として10隻、その他3隻が配備されています。
PLH型の配備状況
PLH型は最大級の巡視船であり、各管区のフラッグシップとして活躍しています。ただし、瀬戸内海を管轄する第6管区海上保安本部には配備されていません。
他方、【鹿児島海上保安部】には4隻が配備されています。
(2022年5月28日現在)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
海上保安庁の各管区パンフレットなどには、船艇配備状況図が掲載されていることがあります。ただ、その管区だけなので日本全体の像がイメージしにくかったように思います。
そもそも、
巡視船マップは「個別のフネがどこにいるのか?」を見つけるために作り始めたものです。しかし、日本全体での配備状況を俯瞰できるツールになることにも気づきました。
もちろん、
各船艇には能力の違いや船齢差があるので、このマップからだけで海上保安庁の実働勢力の全貌を読み取ることはできません。それを踏まえた上で、地図の上からいろんなことを想像するのは楽しいものですよ。
PM型は日本海側に少ないけど、
逆にPL型が多く配備されているなぁ…。
やっぱり【大和堆】警備のためなのかな?
(´・∀・`)ヘー